60 火の河原

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錫山から県道19号線南薩縦貫道を川辺へ向かうと途中に「火の河原」と少しドキッ!とする標識が出てきます。標識に沿って7〜8分ほど進むと「火の河原(鹿児島弁地名で、ひのこら)」10世帯ほどの集落に行き着きます。鹿児島市の南端で南九州市と境を接しています。
「火の河原」は、栄枯盛衰の今を静かに語り続けてくれる田んぼや畑が一面に広がり、山懐に抱かれた静かな集落は「手付かずの環境が残されている」と、保全活動が始まろうとしています。
「火の河原」と言う地名は、とても熱いイメージと感じますが、正にその通りです。
ヨーロッパ諸国と対等に戦うため薩摩藩の工業近代化政策によってできた製鉄集落の跡だそうです。
喜入の浜から馬で砂鉄をこの山奥までわざわざ運び込んで製鉄を行う必要があったのか?、生産された鉄はまた、荷馬車で磯の集成館まで運ばれていたそうです。
火の河原の地名は、火は木炭が燃える火、河原は溶けた鉄が流れ出す様子を言い表しているそうです。
当時、石炭のない薩摩藩では、製鉄に木炭を使っていました。
なので、木炭が豊富なこの山の奥が最適だったそうです。
しかも、他藩の隠密に知られることのないこの山奥に製鉄所を作ったのだと言われています。
そんな歴史を持った『火の河原』、もしも、訪ねる機会があれば遺跡など一切残されていないので、山懐に抱かれた集落にある「火之河原分校」の廃校を訪ね栄枯盛衰の思いを汲み取るしかない。整備されている観光地では無いので「くれぐれも温かい気持ちで見る目線が大切」整備された観光地が好きな方は行かない方が無難。
先月紹介した「城水渓谷」がすぐ近くなのでセットで訪問するのも良い。